2010年1月17日 (日)

夢枕獏・伊藤勢「闇狩り師 キマイラ天龍変」

20歳の九十九乱蔵が台湾で雪蓮(キマイラ)と激闘を繰り広げるキマイラ吼シリーズ外伝にして闇狩り師シリーズ外伝(マンガオリジナル)。これまで来留間慎一(秋恭摩)や石川賢によってコミカライズされてきた「闇狩り師」ですが、今回の乱蔵は若いだけあって元気があってよろしい。キマイラ吼シリーズの大鳳吼や真壁雲斎、斑孟、闇狩り師シリーズの猩猩も出てくるし、人間凶器・菊池良二の父親らしきキャラも出てきます。

何よりキマイラのビジュアルが合格点なのが素晴らしい。夢枕獏と天野嘉孝が作り上げたキマイラのイメージを超えるのは難しいと思っていましたが、全然オッケーです。こっち側のこだわりが薄くなったせいもあるでしょうけどね。

あと巻末あとがきの

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なんかそういう事になった

には笑った。この調子でぜひ宇奈月天善も出してくだされ。

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2010年1月10日 (日)

長谷川裕一「マップスネクストシート」8巻

実は去年の11月に出てたのを気づかずにいて、あかさかなさんから教えてもらって12月には読んでいました。

リプリリスと対決したミュズはコンパスを奪われてしまう。インストール順は大事だよという話ですね、わかります。その中で自らが「造られた者」である事を意識するミュズ。この辺はビメイダーという設定の勝利だよねえ。コンパスの力によって暴走するリプリリス、それを封印しようとするリム。暴走の余波による地球の破壊を防ぐため、再び地球を割り(!)コンパス奪回とリム救出に向かうナユタ達。そしてリリスの破壊を目論むビスマルクによって、前作の『小惑星リングロドの悲劇』が再現される…。

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2009年11月22日 (日)

講談社のまわし者と呼ばれようとも

超久しぶりのエントリー。
こないだのヨルムン7巻とブラクラ9巻は時期を逸したので仕方ない仕方ない。

石ノ森章太郎・村枝賢一「新・仮面ライダーSPIRITS」1巻

マガジンZから月マガに移籍して開始した、1号と2号の間をつなぐストーリー。相変わらず「仮面ライダー」という作品への愛とリスペクトがコマの間から滲み出る仕上がりとなっています。
どっちかというとウルトラマン派だった私ですが、今回もしっかり『聞こえて』きました。第2話と第3話の間に描かれた、サイクロン号を駆るライダーとタイトルの絵で。そう、「ちゃーっちゃらー、ちゃちゃちゃちゃっ♪」というアイキャッチの音楽がががが!再放送で数える程しか見たことないハズだし、それも随分昔の話なんだけどねえ。やっぱ村枝賢一恐るべしって話ですよ。


光永康則「怪物王女」10巻

長兄デュケーン登場。犬型フランケンシュタインはフランダーじゃなくてフラングだったか。どう見てもキャシャーンな格好でアンドロ(作中ではドローン)軍団まで率いてるなんて話が違う!(いい意味で)王族争いに隠された秘密の一端が明らかにされた訳ですが、今回は爆乳我がまま長女シルヴィアと令裡が大活躍でした。
このマンガ、相変わらずホラーやSFの短編のエッセンスがいい所取りで盛り込まれてるんだよなー。アニメ版はその辺ぜんっぶ無視してわざとらしい萌え臭をなすりつけようとして失敗してたけど。


田中ほさな「乱飛乱外」7巻

やっっっっと出ましたか。つかこの表紙は大丈夫なのか、児ポ法的な意味で。
聖女エズミ編が終わって、雷蔵一行は伊賀の里で次期頭領候補・おろちの忍法勝負「百活修法の儀」に付き合わされることに。「おろちの絶対いじめてはいけない伊賀の里24時」の罰ゲーム時の叫び「の────っ」が面白すぎる。
エズミ編で禁じ手的アドバイスが入ったせいか、雷蔵がちょっと成長できたような気がします。
今回かがりが使う「神体合の術」について、前の使い手・幽香(かすか)から『術が破れたときの話』が出まして……うーん、前に言ってた伏線が回収されるのかも。幽香の念者って冠木星眼なのかなぁ。次巻は来年の夏らしいのですが巻末のアオリが気になるなあ…。

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2009年7月12日 (日)

長谷川裕一「マップス・ネクストシート」7巻

思ったより早めに終わりそうな気がしてきてドッキドキです。

  • 剣士ズローニンがリープタイプの治療ポッドを使ったせいで、外見だけ人間型の美男子になった…とはいえ、中身は変わってない(烏賊から進化したっぽい生命体)ので一躍りっぱな天然キャラに。「ははは 顔に触腕が生えてない女子に まったく興味はござらぬよ」とか名台詞すぐるw。
  • 金子がエルラード側に捕まってそのまま味方に。その原因が…またも萌えイラスト。巻末イラストでエルラード様まで(!)篭絡してしまうその才能は、前作におけるエイブを越えるポテンシャルを秘めているのやもしれず。まあ、生温く放置の方向で。
  • ミュズがお年頃になった模様。ナユタの立ち振舞いや操縦にビンカンwに反応してるし。シアンの解析によると、ミュゼとネクシート号は、かつて伝承族を最 も苦しめたリプミラとダードの設計コンセプトを受け継いだ、子供のような立ち位置にあるのだとか。さもありなん。あと胡散臭い犬とか見えるようになった。ズザンガディクス?
  • 銀河統一会議により、地球消滅まで1年のカウントダウンが切られました。納期とか締め切りって、人を追い込む上で大事だよね。

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2009年6月24日 (水)

闇狩り師関連2つ

九十九乱蔵、復活!九十九乱蔵、復活!大事なことなので2回言いました!!

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夢枕獏「闇狩り師 黄石公の犬」

21年振りの新作って「崑崙の王」からそんだけ経つのか。つか徳間ノベルスがレーベルとしてまだ生き永らえていたことにビックリだよ。ランクル→巨躯→服装→人相→シャモン(猫又)の紹介のくだりはそのまんまなのな、当たり前だけど。勿論嬉しかったんだけどな!(デレ期)

今回のゲスト術師、病葉多聞もいずれ別の話に出てくるのかなあ。

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夢枕獏・来留間慎一「闇狩り師」

昔買ってた気がしないでもないけど、帯のニュースで御祝儀購入。COMICリュウ8月号から「闇狩り師 キマイラ天龍変」連載予定とな!?なになに…

九十九乱蔵、戒厳令下の台湾にてキマイラに遭う!!

だーかーらー、俺が見たいのはドリームマッチ・九十九乱蔵vs宇奈月天善なんだってばさ!まあいいや、今後に期待だ。そういえば石川賢が小学4年生だかに描いた、乱蔵が第六天魔王・信長と戦う話は単行本化されてないのかなあ…

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2009年6月21日 (日)

その他ラノベ系ためてた分

米澤穂信「秋期限定栗きんとん事件(下)」

落ち着くところに落ち着いてくれてひと安心。小日向さんの復讐モード発動があの時点だとは思いつかなかった。

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おかゆまさき「森口織人の陰陽道」其のに

『撲殺天使ドクロちゃん』で見せていた
 「ツッコミを入れた後、主に悪化していく事態を解説しつつ、更にツッコんでいく」
という桜くんスタイルを再び採用していて個人的には超嬉しい。あとがきやWebラジオから得た情報によると、ドクロちゃん執筆時のスタイルに戻したとのこと。1巻の文体が固かったので少々面くらってたんだけど、やっぱおかゆ先生はこうじゃないと。3巻もすぐ出るらしいので楽しみ。

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竹井10日「東京皇帝☆北条恋歌」1、2

ナイーブ系全方位モテ技能を持つ主人公と厨二病設定がそつなく纏められていて清々しい…のだが、竹井10日はPCゲームや「ポケロリ」みたいに、ゴマエーな男主人公が美女美少女に容赦なくムチャ振りを叩き込む様がイイんだけどなー。

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2009年6月19日 (金)

入間人間関連2件

「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん7」
新刊予定でタイトル見つけたときの興奮と表紙見たときの落胆は異常。大江湯女の戯言文体は何となく性に合わないと思っていたところで、あの展開は本当に良かった。これまでインフレしてきたダメージもこれで一旦リセットされるのかな。そういえば、あのキャラが生きてたとは思わなかった。

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「青春男と電波女」1
西尾維新の作品からバトルと殺戮と血飛沫を抜いた感のボーイミーツガールなラノベ。ますます要らない子になりつつあるなあ、西尾さん。

アラスジ的には田中ロミオのAURAに近いか。主人公に激しいトラウマがないし、ヒロインにも上半身簀巻きと超美貌以外の特徴ないけど。青春ポイントとか導入して韜晦してる風を装ってるのに、主人公の動機づけが藤田和日郎っぽくアツいのがいい。

尚、これがギャルゲなら攻略順は間違いなく
 女々さん(可愛い叔母さん)→前川さん(ひ弱コスプレのっぽ)→エリオ(正ヒロイン)→リュウシさん(カニ@つよきす的)
だ。
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いやもう「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん(i)」「青春男と電波女」2は読了してるけど、感想は後日に。

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2009年6月12日 (金)

神のみ関連2件

「神のみぞ知るセカイ」4巻

ハクア編後日譚と一般女子ちひろ編。ハクアは何て言うかその…どう見ても釘宮専用モビルスーツです、本当にありがとうございました。若木先生も人の子アニメの子ということで。前にやったpropeller風キャスティングでは敢えて嬉しー姉さんを当てましたが、ガチのツンデレで貧乳だと他の選択肢なんてないよね、ね!

ちひろ編はこの作品がメタレベルで作られ、かつ読まれていることの証といえます。ちひろはこの後の教育実習生編だけでなく現在連載中の幕間劇にも絡んでくるので、けっこう重要なバイプレイヤーとなるんじゃないでしょうか。

あと桂馬の潤沢なゲーム購入資金の謎がついに……ってM資金かよ!個人的には「桂馬が自身で稼いだ、もしくは手に入れた金」だと思いたい。子供の頃に大金が手に入る方法って見舞金か子役タレントぐらいしか思いつかないけど、今の人間嫌いの設定と組み合わせやすいので妄想の余地はあるんじゃないかな。
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有沢まみず「神のみぞ知るセカイ」(ノベライズ版)

二重性格と電波の2キャラ(小説オリジナル)同時攻略で、それぞれ原作同様のひねりを利かせてある。あとがきで原作者も言及している通り、ギャルゲーはテキスト主体で進行するので小説形式との相性が悪いはずはない。ゲームショップ店員の視点からの描写とかあって良かったと思う。ただこの作者さん、心情描写が地の文で記述されてて、個人的に若干読みづらかったかな。

ラノベ業界では普遍的なテーマなので、作家固定にせずにいろんな作家が書けばいいと思う。ガガガ文庫で具体的にいうと田中ロミオとか荒川工とか。

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2009年6月 5日 (金)

ためてたマンガ話

高橋慶太郎「 ヨルムンガンド」6巻
元山岳兵の少年ヨナの年齢がまだピンとこないんだけど、小学校高学年ぐらいと考えればいいのかな?バルメの因縁話とまた殺し屋(3人組)に狙われる話が並行、ショコラーデ曰く「戦うの大好きっ子」には笑った。そりゃ老け込むわ。失意のヴェルマー大佐に「世界の鍵」を売り込むココはまさに「死の商人」か。代金をヤクで払おうとするマフィアを皆殺しにする片手間でさらっと語られる運転手ウゴの前歴。想像した。フフーフ。そしてルツまたケツかwカレン少佐もまたヴェルマー大佐と同じ道を辿るのだろう。ワイリーがCIAのエージェントと接触。ワイリーって潜入捜査官?スケアクロウはFBIだっけ。

西尾維新・暁月あきら「めだかボックス」
週刊少年ジャンプ的描写と展開大好きっ子(ショコラーデ@ヨルムンガンド風に)な西尾維新が、めでたく本格的に週刊少年ジャンプの連載マンガ原作者にクラスチェンジ。つか、そういう事は「魔法少女りすか」と零崎シリーズの最終巻を出してからにして下さい。

1回読み切りで試してからの連載開始なので、少なくともタカヤぐらいは続くのだろう。でも戯言シリーズや刀語で一部やってた「凄いバトルが行なわれてると思いねえ!((c)萩原一至)」的手法は通用しないと思うんだが、そこは絵師がガンバってくれるのだろうか?もう「どーん」とか「ドン」で済ませる手が開発されてるから大丈夫なのか。
ここが作家・西尾維新の終着点のような気がしないでもないんだけど、だとしたら少し興覚め。

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2009年5月24日 (日)

光永康則「怪物王女」9巻

  • 虚弱体質なエスパー戦士ことエミール兄さん、一時退場?不死の王族の中でも未来視は特別な能力なんだね。
  • ヒロ、血の戦士としてやんわりと覚醒。手柄はリザに持っていかれましたが。というかこの作品、基本的に戦闘シーンのクライマックスは敢えて描かない主義だよな。
  • 13歳のリリアーヌを堪能できるタイムパラドックス話……と簡単に考えてたが、ちょっと待て。

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